2022年6月勉強会「学習者と学習環境」および総会のお知らせ

日本語教師会勉強会・総会のお知らせ

6月25日(土)

午前〜午後、日本語教師会勉強会および総会を行います。
(両者ともオンライン開催

予定は以下をご参照ください。

午前

伊藤秀明先生のご発表(10h-12h)

午後

三浦多佳史先生のご発表(13h-15h)

総会(15h15-16h15)

勉強会「学習者と学習環境」詳細:

学習者と学習環境の相互作用 (10h-12h)
伊藤秀明先生(筑波大学)

 

 普段接している学生は何のために日本語を学習しているか、考えたことはありますか。仕事のため、趣味のため、日本語が好きだから、日本語のクラスが好きだから、人それぞれ目的があるのではないかと思います。これほど多様な学習者一人ひとりと向き合うにはどうしたらいいのでしょうか。

 当たり前ですが、学習者一人ひとりは日本語学習の目的も違えば、授業の中だけで生きているわけではありません。つまり、授業も含め生活のあらゆる場面(環境)にその学習者の世界があるので、そこから学習者の学びを見つけることもできるはずです。

 そこで、当日は環境に働きかける学習者、働きかけから広がる環境という、学習者と環境の相互作用を意識的に捉えることについてお話しした上で、教師ができる働きかけについて、参加者のみなさんとグループワークを交えながら考えたいと思います。

 

学習環境を考えた日本語授業の実践 (13h-15h)
三浦多佳史先生(国際交流基金パリ日本文化会館)

 

学習者が環境に働きかけ、さらにその働きかけから本人のみならず、周りの環境も影響を受けていく。そう言ったことを踏まえて一生懸命自分の日本語の授業を考えると、我々教師は学習者が日常を過ごす、あるいはこれから足を踏み入れようとしている環境で、その人に合った豊かな言語活動が生まれるような日本語の学習を行うことができるのではないか。

この話はなかなか理解しにくいので概論は伊藤さんにお任せするとして、私の時間では、皆さんの今までの教授活動を振り返り、実は学習者の環境への働きかけを助けていたんだ、と思われることを思い出してみようと思います。そのうえで、我々が日々行っている学習行為は、実は学習者の実生活にどのような広がりを見せ、成果を生み出しているのか、考えてみたいと思います。